薬王堂気まぐれ通信使№778  2017-12-17
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

12月17日、ヒコビア会が共催する植物観察会に参加しました。
場所は大竹市阿多田島植物観察会でこの島に来るのは3度目です。


前回は2009年8月30日、周囲11キロの小さな島ですがこの季節に来たことがなかったので再々訪してみました。
他の参加者と違って広島湾を横切ってやってきました。
宇品から約30分、宮島沖に浮かぶ島民約200人余りの小さな島です。
島の歴史ははっきりしませんが西暦1555年、毛利元就軍と陶晴賢一族が戦った厳島合戦時、陶方の敗走者が海を渡って阿多田島に住み着いたとか!
はっきりした記録は残っていないようです。
それにしても綺麗な島です。
私が中学生のころ(55年前)だったと思いますが父親と魚釣りでこの島に来たことがあります。
対岸の大野から発動機がついた伝馬船に乗ってやってきました。
当時は防波堤はなく阿多田島と猪子島の間は眩しいほどの白砂が敷き詰められ海に浮いていることを忘れさせるような光景だったことを思い出します。
阿多田神社に挨拶をして先発の参加者を追いかけました。
気がついた順に植物をあげてみましょう!
テイカカズラ
イヌビワ
ヒトツバ
ヤマフジ
スダジイ
コジイ
ヒサカキ
オオバヤシャブシ
ツルグミ
カクレミノ
クロマツ
アカマツ
アカメガシワ
タラノキ
クズ
モウソウチク
トベラ
エビズル
オトコヨモギ
センニンソウ
ハマナデシコ
ヒトモトススキ
マンリョウ
ムベ
アオツヅラフジ
ヤクシソウ
イナカギク
・・・

前回に来た時には観音山に行ってみました。
道すがらキキョウとママコナが咲いていました。
宮島に近い場所なのでミヤジマママコナだったのかもしれません。
灯台施設跡(灯台資料館)にも今回は行きませんでした。
沖にある白石灯台の灯を守っていた施設です。
まだ来たことのない島の西側に行ってみます。


遠く兜島


果たしてこの道は島を一周できるだろうか?もとの港まで帰れるのか?と不安になりながら足を進めます。
周防大島方面が見える浜に出てみました。
右端は岩国基地があります。
沖の小島は近づいてはいけない米軍飛行機の試射場、周囲数キロは禁猟区となっています。
南側は乾燥した山肌が続きコシダが繁茂しています。
海岸にはダンチクが目立ちます。
ゴンズイ
イソノキ
サルトリイバラ
ハマヒルガオ
ネナシカズラ
サネカズラ
イヌザンショウ
テリハノイバラ
ヤマツツジ
人臭いビワやチャノキも野性化していました。
沿道のシベリアザクラが狂い咲きをしていました。
ツワブキの花が咲く峠を超えると内深浦に着きます。
長浦に通じる道が見えましたが今日は行かないことにします。


内深浦


左折して島の北側を進みました。
宮島全島が目の前に見えます。


正面が宮島


足元にはセトノジギクが咲き高山(204m)からの水脈が所々に見られる場所ですた。
やっと港を見下ろす場所に戻ってきました。
行程約7~8キロだったでしょうか?
島には保育所や医院の施設が見られます。
海岸の南端には墓所があり島民の方々が眠っています。


対岸は能美島、右上は大黒神島


もう一度、阿多田神社に行ってみました。
境内には日露戦争に行かれ凱旋された島民の記念碑が建てられていました。
当時の砲弾、が目立ちます。
境内裏にタイミンタチバナがありました。
今日のお礼を言って神社をあとにします。
港内の船溜まりに無断で船を係留したので心配でしたが理由を書いた札をぶら下げていたのが役立ったようです。
午後1時すぎ阿多田島を離れます


まな板灯台、右は小黒神島


広島湾の景色を楽しみながら航行しました。
ついでにおかずの魚(トラギスアナゴ)を少しだけいただいて・・・
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